【今月の作家紹介〜 2017.1 〜】

M・B・ゴフスタイン

1940年アメリカ・ミネソタ州に生まれた彼女の情報は、他の作家に比べてかなり少ない。 しかし、彼女の作品を見ると、内容は違うのに、一貫性があり、細い線で描かれた人物には真実味があって、これだけでも彼女がどのような人柄だったのが推測できる。 彼女の作品が初めて日本に入ってきたのは1980年。アテネ書房からであった。アテネ書房というのは、北海道・札幌市にある老舗書店だったのだが、残念ながら2004年に閉店している。 どういった経緯で、ゴフスタインの本を日本に紹介したのかは、まだ調べていないのでわからないが、当時は翻訳を全て、「落合恵子」氏がしていた。 35年以上前だと落合氏は美人のエッセイスト・詩人として活躍していた頃だと思う。 しかし、80年代の後半にはジーシープレスから、谷川俊太郎氏の翻訳で出版されていて、1992年からは「すえもりブックス」で同じ谷川俊太郎氏の訳となり、現在は、「現代企画室」から 末盛千枝子氏の翻訳で出版されている。 いずれも、ゴフスタインの他の作品を紹介しているが、「おばあちゃんのはこぶね」は、例外のようだ。 (1980年アテネ書房より「私のノアの箱舟」の題名にて出版) どの作品も、何事にも媚びず、ただ淡々と絵と文章が綴られていて、真にシンプル。だが、何回読んでも、納得させられる内容で、自分の人生と重ね合わせることが出来、必ず作品の中から、お気に入りの一冊が出来るはず…。 私は、「ビアノ調律師」と「私の船長さん」「おばあちゃんのはこぶね」あたりを気に入っている。 私ごときが、翻訳家に対して作品を比べるなんて、本当におこがましい行為だが、谷川氏や、末盛氏の訳が好きである。最近の作品は装丁も上品で、より素敵な絵本になっている。 15〜17作品のうち、わたしが持っているのは、まだ「ビアノ調律師」「ゴールディーのお人形」の2作品だけだが、少しずつ楽しみながら揃えていきたいと考えている。

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